【入院2日目】胆嚢摘出手術の日③ 無事に生還
「○○さーん、分かりますかー?」
「病室に戻ってきましたよー」
「外しますねー」
あ、終わったんだな。
戻ってきたのか、とぼんやりしている。
手や足を動かしてみる。麻痺はなさそう。
とりあえず、生きてるみたい!!
声の大きな医師と、執刀医が入ってきて、
「腹腔鏡で成功したからね。開腹してないからね」と
言われる。
そういえば、ドレーンという管をお腹に挿すと
言われていたような気もしたけど、
それってなんだっけと急に思い出す。
同じタイミングで看護師が「ドレーンは?」と聞くと
執刀医が「ドレーンは無し!!」と元気に答える。
ドレーンがない、っていいことなのかな?と
思ったあたりでまた超音波内視鏡の時のような
強烈な吐き気。
何も食べていないはずなのに突如吐きはじめて
酸素マスクを汚してしまった。
数名いた医師が「これはまた薬が合わなかったんだな。
かわいそうに。でも痛み止め外すわけにはいかないから
別の薬に変えよう」と言う。
前回の硬膜外麻酔では、覚めた後にものすごく寒くて
「寒い寒い」とずっと言い続けていたらしいけど
今回は寒くない。
とはいえ、口には酸素マスク、体には心電図のコード、
右手に点滴、体に尿管カテーテル、
指にパルスオキシメーター、
などなど色々繋がれている。
点滴に痛み止めが入っているのか、
腹腔鏡で穴を開けたはずのところはそんなに痛くない。
どうでもいいけど、やはり吐く時は傷口が激痛。
腹筋を使うから、おへそが痛い。
そして体を起こせないので余計に辛い。
これは個室にしてもらって正解だった。
大迷惑になるところだった。
母が病室に入ってきたが、延々吐いている娘を見て
言葉を失っている。
後で聞いた話だと、2時間かからないと豪語していたのに
3時間ちょっとかかってとても心配していたらしい。
薄暗くなってきていたので、母に「帰っていいよ」と
言ったことだけ覚えている。
手術した日の夜は特に頻繁に看護師が見回りに
来るので心強かった。
吐いていると背中をさすってくれる方もいて
有り難かったが、ナースステーションの前の病室と
いうのはやはり何かとドタバタしていて眠れない。
お年寄りが多いのか、ナースコールは鳴りっぱなし、
電話もずっと鳴っているし、
明らかに人手が足りていない。
本当に、大変だ。
救急車のサイレンの音もする。
それより何より一番うるさかったのは
私の体に付いている心電図のモニター。
「ピー」とか「ポーン」とか夜通し鳴っている。
少し動くとずれるのかアラームが鳴るから
体を動かせなくてとても辛い。
ずっと仰向けで背中が痛い・・・ちょっと横を
向いてみよう、と動くとやはりアラームが鳴ってしまう。
早く朝にならないかな。
病院の夜は、やっぱり嫌いだ。