【入院3日目】【術後1日目】②主治医、衝撃の告白

「あのさー、言わなきゃならないことが
あるんだけど。お母さんにはもう話した。」
なんですか?
他にも病気が見つかった?
摘出した胆嚢は病理検査に出すと言っていたけど
そんなに早く結果が分かるもの?
怖い。。。

「あのね、胆嚢取り出して、袋を開いてみたらね」

うんうん、で?

「ポリープがなかったんだよ」

は?

「ポリープのところを取って、病理検査に出そうと
思ってたんだけど、なくって・・・。」

そんなことあります?
どういうこと?
入院前に胆嚢ポリープについて色々調べた時に、
稀に小さいポリープは茎が細くて切れちゃって脱落
することもあるというレポートも読んだけど。
私のポリープは10mmあったはずで、
横に広がっていたから茎もなかったよね。

「・・・誤診ですか?」
と、やっとの思いで尋ねたが
「CT、MRI、EUS(超音波内視鏡)全部調べて、
一緒に画像見たでしょ。白く、写ってたし、
ここ数年ずっと人間ドックでも指摘されてたから
誤診ではない」と言い切る。

「こんなに辛い思いして手術する必要なかったってこと?」
「うーん・・・」
主治医、今日は声がとても小さい。
「でもさ、今後一生胆石にはならないし、胆嚢がらみの
病気にはならないって思ったら、いいと思わない?」
「今は思えないです・・・」
「だよね。自分でもかなり調べて来たんだもんね。
納得できない気持ちも分かるよ。はあ・・・」

医者って、こういうとき絶対謝らないんですよね。
自分の普段の仕事は「とにかく速く謝る」なので、
若干不満。
「これ聞いてすぐ納得できる人いないですよ」と言うと
主治医も「俺だって、こんなの初めてだもん」と
落ち込んでいる。
「嘘言ってもしょうがないからさぁ、ちゃんと言おうと
思って来たんだけど・・・」と元気がない。

大学病院だから、レアケースとして論文でも
書こうと思っているかもしれない。
自分がノリノリで手術を勧めたから、
ちょっと後ろめたいのかも。
でも、私も検査の画像は全部一緒に見たから、
あれが幻だったとは思わない。
どこかのタイミングで脱落したんだろうな。

「ポリープはなかったけど、摘出した胆嚢は丸ごと
病理検査に出してるし、手術中も全部写真撮ってるから
後で見せるね。こういうの、見ても平気な人?」
「大丈夫です。母の手術の時も全部見てます。」
「じゃ、退院する日にお母さん来たら一緒に見よう。」

ということで、いつもより元気なく「帰る・・・」と
病室を出て行った。
すぐに母にメールをしたところ
「なかった」で済まされるはずがない!
どこにいったのか聞きなさいと返信が来た。
本人よりも、母の方が熱かった!

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